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トレンド・新技術

2018.10.02

第17回 AIフェイク動画

社長のメシの種 4.0

 人工知能(AI)が作るフェイク(偽)動画は本物と見分けがつかないものも多く、情報の信憑性が問われる時代に突入している。

 4月17日にYouTubeアップされたオバマ前米大統領の動画には、「トランプ大統領は救いようのないマヌケだ(President Trump is a complete and total dipshit)」という信じられないようなスピーチがあるが、これもフェイク動画だ。
 この動画は、米ニュースサイト・BuzzFeedVideoと俳優兼監督のジョーダン・ピールが、急速に深刻化していく「フェイク(偽)動画」問題に対する注目を集めるために人工知能(AI)を活用して作ったものだ。

 動画を見てゆくと後半に画面が二分割されて、右側にジョーダン・ピールが現れ、フェイク動画であることがわかるようになっている。

 

ディープフェイク

 顔を別人のものとすり変えた動画は、「ディープフェイク」と呼ばれており、顔認識と機械学習プログラム技術を利用しているが、これは元々ポルノビデオ女優の顔を有名人の顔と入れ替える手法として開発され、それがソフトウェア開発プラットフォームに公開されたため、今では誰でも利用できるものが多く出回っている。

 これまで写真の顔を入れ替えるコラージュ写真はいろいろ出回っていたものの、動画(ビデオ)になると自然な動きを作り出すことは至難の技で、時間と労力も膨大にかかる作業だったが、AIを使った機械学習プログラムはその手間と時間を大幅に短縮し、質も向上させ、フェイク動画を見分けることも難しくなっている。

 このようなフェイク手法で有名な動画には、俳優のニコラス・ケイジの顔を彼が出演していない映画に挿入するものが有名で、検索するといろいろ出てくるが、今後はフェイク動画が偽ニュースなどで政治的に利用されたり、詐欺に使われたりする可能性も出てきた。

 

セキュリティ対策

 そのため、これに対してDARPA(米国防高等研究事業局)は、「メディア・フォレンジック(MediFor)」というプログラムで世界中から技術者を集め、自動的に動画や静止画などが本物か偽物かを判断する技術の開発を進めている。

 9月28日にもFacebookのセキュリティ脆弱性を突かれて5,000万人のアカウントが不正入手され、それをリセットしたというニュースが流れたが、今は情報セキュリティ問題が連日のように報道される時代となっている。

 今後の企業は、自社への不正アクセスやウィルス感染対策はもちろんのこと、フェイク動画、フェイクニュースに騙されないこともセキュリティ対策に含める必要が出てきた。

 

======== DATA =========

●オバマ前米大統領フェイク動画「You Won’t Believe What Obama Says In This Video!」
https://www.youtube.com/watch?v=cQ54GDm1eL0

●Nick Cage DeepFakes Movie Compilation ニコラス・ケイジフェイク動画
http://www.youtube.com/watch?v=BU9YAHigNx8

●Media Forensics (MediFor) 
http://www.darpa.mil/program/media-forensics

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高島健一(高島事務所 代表)

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